1. 公共交通としてバスがあり、コンパクトタウンとして商業施設エリア(タウンセンター)と店舗併用住宅を基点に緑の軸を中心として全体開発されている(写真1)。ただ、段階的に開発されていることから、商業テナントが埋まっていないところも見受けられる。
2. 歩道と車道は干渉帯としての緑地で分離された歩道分離方式を採用し、車道は曲線の道路を用いながらも細めなコミュニティを形成している(写真3)。家の区画が小さいことから、最低限の幅の歩道となっている。複合施設内の短距離を歩くことを推奨するうえで、歩行者に優しい設計となっている。
3. 曲線の道路を用いて細やかなコミュニティを形成しているためグリッド状ではないが、コーナーにカフェがあったりすることで、ボールダーの街の縮小版のようである(写真6)。周辺の区画の大きさがバラバラであったり、家の色もまちまちであり、あえて不規則性を強調した空間に表現されている。
1. アメリカ型の大きな住宅タイプと対極にあると言って良いくらい、住宅のサイズがコンパクトである。タウンセンターから、半径400m(歩いて約5分)の円の中に585ユニットが密度高く納まっている。集合住宅から戸建て住宅と密度の高い住宅、比較的小さな戸建て住宅が中心部より順番に広がりいろんなタイプの住宅が混在している。
2. 前面の壁位置の統一や、家の裏側(アリー)への車庫設置を統一することによって、見える空間を演出している。FLを90㎝程度上げることにより、最低限のプライバシー確保のための配慮がなされている。
3. 現在売りに出されている最安値物件は、戸建てで700,000ドル、共同住宅で580,000ドルである。
報告者 | 廣瀬良二・市川敦夫・川波秀樹 |
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視察日 | 平成30年7月13日(金) |
同行コーディネーター | 佐々木宏幸氏 (明治大学 理工学部建築学科専任准教授) |
参考資料名 | 2018米国住宅地開発事例視察調査報告書(廣瀬良二氏・市川敦夫氏・川波秀樹氏)掲載原稿を要約 |