高須ニュータウン
福岡県北九州市若松区
区画整理区域内の保留地での計画。造成済みであり奥行が44~50mある敷地形状の課題を、街区中央にコモン広場をつくるというアイデアで解決している。全国で初めて共有地の概念を戸建て住宅地に持ち込んだ。
街区計画は、みち広場を囲んで住戸を配置し、外周道路には車庫を設けず、生垣を連続させる。各戸のアプローチは外周道路からをメインとし、みち広場に面して勝手口を設ける。みち広場は、駐車場、接道道路、植栽帯で構成。全戸が自由に利用できるようにフットパスでつなぐ。
植栽計画は、全体面積の3分の1を緑で埋め、阿蘇山から運んだ高さ9mの高木は各家の屋根ごしに見えるように配置、花見ができるように桜も植える。
住宅の屋根は無彩色、勾配は4寸前後で統一。隣棟間のプラン調整、外構や住まいの統一を行なう。建築基準法上の接道は、みち広場内の位置指定道路とする。道路、みち広場(駐車場を含む)、フットパスを共有地として持つ。持分は専有宅地の面積按分による。街区内道路とみち広場内の車道は幅員4m。宅地面積230m2(専有191m2、共有40m2)~364m2(専有290m2、共有74m2)。住宅面積97m2~129m2。共有地面積合計3,501.24m2。
計画データー
実施年度 | 1982年4月 |
事業者 | 北九州市若松高須土地区画整理組合 |
基本計画者 | 宮脇檀建築研究室 |
事業方式 | 建売り、売建て |
建築協定 | 緑地協定 |
街区面積 | 16,684.24m2 |
戸数 | 60戸 |