泉北三原台(アレイハウス)
大阪府堺市三原台
当時、高騰しすぎた地価のため戸建ての夢は遠ざかるばかりであった。そこで、一戸建て感覚を失わず、かつ計画地の土地有効利用を図る解決策として、日本の伝統的な京都の町屋をモデルとした。
街区計画では、各戸は細長い短冊状の敷地とし、敷地の一方の境界線に接して住宅を配置し(ゼロロット)、反対側は通抜け通路(アレイ)とする。北側ブロックの宅地の駐車を集合駐車とすることとし、すべての住戸へのアクセスは歩車分離とした。車のアクセスは南側の外周道路からのみとし、街区内の通路は人のみ(中央モール)。この中央モールにすべての通路が結ばれ、西側の入口部には緑地を、行止り部にはプレイロットとゴミ置場・集合駐車場を設置する。駐車方式は、戸別駐車(南側宅地)と集合駐車(北側宅地)とする。計画地外周に緩衝緑地帯を設ける。
すべての住戸は統一のデザインのタウンハウス的な設計。一壁面閉鎖によるプライバシーの確保と、三面開放のメリット(通風、採光)のあるプラン。専有宅地以外は、すべて共有地として持つ。宅地面積専有124m2~163m2。共有地面積48.6m2/戸。住宅面積平均105m2。

コモン緑道(中央モール)沿いのまちなみ

住宅の通り庭としての通路

ゆるやかにカーブするコモン緑道

街区図

計画のディテール
計画データー
実施年度 | 1983年11月 |
事業者 | 大阪府住宅供給公社 |
基本計画者 | 上田篤+都市工房、中島龍彦建築研究所 |
事業方式 | 建売り |
建築協定 | 建築協定 |
街区面積 | 4,524.89m2 |
戸数 | 24戸 |