桂坂ニュータウン 桂坂東CED
京都府京都市西京区
「これからの新しいお屋敷町」がテーマである。計画地は、桂坂ニュータウンのゲート的な位置にある急な傾斜地であるため土地が格安であったことと、個人では経費がかかり過ぎるといった点で、集合のメリットを出す可能性を持っていた。設計の原則は、敷地は各々明確に分割でき住宅の完全独立性を守ること、また敷地の周囲(入口と斜面のスソ)を共有とすることである。公道で囲まれた敷地の周囲を共有空間でさらに囲む、といった公から私への空間のグラデーションが特徴。桂坂独特のコミュニティと環境を開発するシステム、CED(コミュニティ&エンバイロメント・デベロッピング・システム)の第1号である。CEDは、予測される購入者を組織化し、設計者を中心とした会合で意見交換を行なったり、大規模なアンケート調査等を行なったりして、設計のプロセスに住民が参加するシステムである。
街区計画は、外周道路沿いに駐車場(上屋付き)を配置し、さらに住戸との間にフットパス、せせらぎ(石橋を渡る)を配して門までアプローチさせる構成とする。
住宅は敷地全体に高低差のある特性を活かし、連続性を考慮したデザインとする。共有持分は建築面積按分による部分共有。地区計画、緑地協定により環境を保全する。宅地面積専有65坪~109坪、共有35坪~58坪。住宅面積36坪~55坪。
計画データー
実施年度 | 1988年 |
事業者 | 西洋環境開発 |
基本計画者 | 内井昭蔵建築設計事務所 |
事業方式 | 建売り |
建築協定 | 地区計画、緑地協定 |
街区面積 | 4,595.84m2 |
戸数 | 10戸 |