滝呂
岐阜県多治見市滝呂町
丘陵地で、南北800m、東西1,000m程度の比較的まとまった矩形の土地形状である。全体に平均12%の北東下がり傾斜地形のため、従来の背割り型街区(南向き)では当地区の地形リスクを解消することが困難な状況であった。コミュニティ空間を身近に持つ小街区をひとつの単位として、互いに「みち」によってつながりながらまちを形成していくという「居住環境システム(TES)」を考案して導入している。
街区計画では、北下がりの斜面地における日照とプライバシーの確保のため宅地の軸を南北軸より45゜振る。30数戸を1クラスター(街区)単位とする。標準クラスターは、卍型に配置した宅地ブロックと中央のポケットパーク、幅員を変化させたL型道路で構成。さらに南北の奥行を変えた画地割りとし、日照等を確保。宅地は平均80坪。各宅地内0.6mの植栽帯(宅内緑地)の管理を所有者が意識を持って行なっているため、緑あふれるまちなみが形成されている。クラスター内の公共植栽は小公園内しかないにもかかわらず、宅地内の半公共緑地の緑が道路の植樹帯のような演出となっている。宅地面積200m2~330m2。平均262.15m2。

中央のポケットパークに面するまちなみ

クラスター入口よりL型道路を見る

街区図

計画のディテール
計画データー
実施年度 | 1995年11月 |
事業者 | 住宅・都市整備公団 |
基本計画者 | 現代計画研究所 |
事業方式 | 建売り(共同分譲)、宅地分譲 |
建築協定 | 地区計画、緑地協定 |
街区面積 | 160,455m2(全体計画面積) |
戸数 | 610戸(全体計画戸数) |