オナーズヒル新百合ヶ丘
神奈川県川崎市麻生区千代ヶ丘
市が環境保全のために開発を見あわせていた敷地であったが、自然の復元を前提に開発許可となる。高低差の大きい東傾斜面をS字の街区内道路で東・西の2ブロックに分け、自然地形をそのまま利用した開発とし、「環境を共有するまちづくり」のモデルケースをめざす。大型分譲の高級住宅地とする。
街区計画は、現地形を保全するため、斜面造成を基本とする。高低差処理で生じる擁壁をデザイン要素として積極的に展開。街路と外構で一体的な空間をつくる。東側外周道路沿いは、基点となる新百合ヶ丘駅から徒歩でアプローチする場合の導入部となるため、まちなみのエントランスとしての演出と、この住宅地の高級感をイメージさせる計画とする。街区内部のS字道路沿いは、住む人のゆとりと豊かさを象徴するゆるやかなS字の坂道を挟んで、高木と生垣が続くシークエンスを生むまちなみとする。西側外周の尾根道に接する高台は、外部環境との遮断と各戸のプライバシーの確保に配慮し、かつ眺望を活かす区画構成とする。擁壁は垂直に立ち上げ、生垣も直線的な刈り込みとする。
住宅は各個人の希望による注文住宅。街区内のS字道路、フットパス、公園、水路を共有地として持つ。公園面積986.56m2、調整池312.73m2、公道1,476.21m2。総専有宅地面積10,607.73m2。
計画データー
実施年度 | 1985年3月 |
事業者 | ミサワホーム |
基本計画者 | ミサワホーム |
事業方式 | 売建て |
建築協定 | 建築協定、緑地協定 |
街区面積 | 17,260m2 |
戸数 | 41戸 |