美しが丘
神奈川県横浜市青葉区美しが丘
美しが丘は1~5丁目まであり、2、3丁目の一部がクルドサックを多用したラドバーン方式の住宅地である。同地区は元石川第一土地区画整理事業として、昭和30年代から開発が開始されたが市境や鉄塔が障害となって難航。結局、土地の80%が買収済みであったことや、多摩田園都市の中心の立地であったこと、交通事故のないまちづくりの必要性などによりラドバーン方式が採用となる。基本理念は「交通事故ゼロの町」で、人間性の回帰という大きなテーマを含む。高低差処理(35m~90m)と、高圧鉄塔の処理が課題であった。川崎市境に位置し、横浜市と川崎市の2市の協議が必要であった。全国初の歩行者専用道路をつくり、第2の田園調布(高級住宅地)をめざす。
街区計画は歩行者優先道路で、住宅地と公園、ショッピングセンター、駅を結ぶ(歩車分離、幹線道路との交差部には歩道橋を設置)。歩行者専用道路の幅員は8m、5m、3m、歩行幅員(平板舗装、皿型側溝)の1.5m、2m以外は植栽帯として、遊歩道的な性格とすると共に、高級住宅地としての風格を保持する。カーブを多く取り入れたループ道路、クルドサック道路で街区を構成する。
計画データー
実施年度 | 1969年11月 |
事業者 | 元石川第一土地区画整理組合(業務代行東京急行電鉄) |
基本計画者 | 東京急行電鉄 |
事業方式 | 建売り(共同分譲)、宅地分譲 |
建築協定 | 建築協定 |
街区面積 | 244,700m2 |
戸数 | 485戸 |