千間台四季の路
埼玉県越谷市大字大道字大
市街化調整区域内に位置する個人の屋敷跡(都市計画法第43条第1項第6号ロに該当する既存宅地)の開発であり、ケヤキ・サクラ・ナラ等の樹木の生えている越谷でも数少ない屋敷林であった。開発地の一部約300m2については、既存宅地に該当しない土地であったため、これについては、一宅地利用が望ましいとのことから駐車場、集中浄化槽等の共同施設用地としての利用を図り、県開発審査会の諮問を経て許可となる。元の屋敷林を極力保全し、流水を巡らせ、統一性のある生垣や外壁などで、人・町・自然が融合したうるおいある現代の屋敷町づくりがテーマである。
街区計画では、井戸からの湧水を利用した泉のある公園から、道路際の水路へ、さらに宅地内にも水を引き込んで池などをつくれるように、水の流れを計画。道路は、フォルトの設置や曲りくねった線形を採用し、変化に富んだ日本の伝統的な集落のみちづくりに取り組んでいる。道路の植栽帯は、ケヤキ(市の木)をベースにした並木道とし、日本に古くからあった木、草、花を中心にすえている。四季の変化、香り、食用の果実、野鳥の好む実のなる木など五感で自然を感じられる樹種を選定。
街区内道路の幅員は6m。フットパスは、1.8m。住宅面積138m2~173m2。宅地面積188m2~285m2。団地名称板に、数々の景観賞の受賞プレートが埋め込まれている。
計画データー
実施年度 | 1988年6月 |
事業者 | 福井商事 |
基本計画者 | 莫設計同人 |
事業方式 | 建売り |
建築協定 | 建築協定 |
街区面積 | 6,298.23m2 |
戸数 | 21戸 |