コモンシティ船橋/1、2期
千葉県船橋市前貝塚
区画整理組合が保留地処分をする際、設計コンペによって新しい街をつくることを計画した。画地割りでは旗竿敷地が生じる土地形状であり、当時としてはまだ珍しいコモン広場を導入し、良好で過密感のないまちなみづくりをテーマとした。
コモン広場は戸当たり15坪程度で、各戸のアプローチ、駐車場等やポケットパークの機能を持たせ、全体をゆったりさせている。各宅地の駐車場はコモン広場内に計画し、車のないときには子供の遊び場になるように設計。駐車場や玄関アプローチを市道ではなく、コモン広場から取るように計画している。植栽計画は高木、生垣、芝生等、四季折々の樹木を多様に植栽。
各住戸をコモン広場に向けて配置し、採光の確保に配慮。隣棟間の窓の位置を調整している。建築基準法上の接道は、第43条第1項の但書き(広い空地の扱い)を適用。コモン広場(駐車場も含む)を共有地として持ち、接する宅地の戸数按分の部分共有としている。共有地内の植栽、砂場、ベンチは共有施設で、管理組合を設けず、自治管理による。
コモン広場内の車輌通行幅員は3m、その両側に0.5mの植栽帯を配置。建柱計画では、市道とコモン広場の両方に接している宅地は必ず市道側から引き込むことで、コモン広場に極力電柱・電線が出ないよう配慮している。宅地面積専有131m2~187m2。住宅面積114m2~132m2。共有地面積34.88m2/戸~57.06m2/戸。

コモン広場に面するまちなみ

コモン広場の駐車場部分

街区図

計画のディテール
計画データー
実施年度 | 1984年2月 |
事業者 | 積水ハウス |
基本計画者 | 宮脇檀建築研究室 |
事業方式 | 建売り |
街区面積 | 4,466.05m2 |
戸数 | 22戸(1期11戸、2期11戸) |