諏訪野団地財団住宅祭
福島県伊達町
自然環境との共生(緑化、雨水の地下涵養)とみち空間の工夫により、公共空間と私有空間が相互に広がりをつくり出すまちなみ景観の創出や交流の場づくり、住民主体の管理をテーマとしている。道路のヒエラルキー設定とボンエルフ道路、コモン広場を導入した環境共生住宅市街地モデル事業(コモン広場の砕石空隙貯留浸透施設と浸透地下トレンチおよび緑化、幹線道路歩道の透水性舗装と砕石空隙貯留浸透施設)である。また、電線類の地中化するまちなみ・まちづくり総合支援事業である上、新エネルギー・産業技術総合開発機構との共同研究による太陽光発電テストフィールドテスト事業でもある。
街区は、地区内の幹線道路により3ブロックに分割し、外部からの進入は5ヵ所に絞る。道路は、幹線道路から細街路、さらにコモン広場、フットパスとなるヒエラルキー設定を行なっている。5~10戸の住戸でコモン広場を囲むクラスター状の配置を基本とし、これを細街路につなげる。各住戸はコモン広場を経由してアクセスする。すべての道路は曲線とし、不整形宅地のデットスペースを意図的につくり出し公私空間の拡大を図っている。
平坦な地形に変化をつけるためコモン広場のシンボルツリーは15mの大木とし、住宅の屋根より5m高くしている。道路は暖色系のカラー舗装とし、土留め自然石や植栽との調和を図っている。

コモン広場に面するまちなみ

コモン広場に面するまちなみ

街区図

計画のディテール
計画データー
実施年度 | 1995年10月 |
事業者 | 福島県住宅生活協同組合 |
基本計画者 | 宮脇檀建築研究室 |
事業方式 | 共同分譲 |