1. イエールタウン/・1986年のEXPO時、工場や倉庫群が並んでいた水際周縁部を再開発した。このエリアは新旧の開発エリアをつなぐ結節点となっており、オールドタウンが見事に再生した事例である。・外観は歴史を重んじてレンガ壁などの趣を残し、内装は現在に必要な用途へ改修している。古い素材を活かしつつ、新しい空間と機能を兼ね備えた都市再生のモデルといえる。(写真1)
2. オリンピックビレッジ/・2010年バンクーバーオリンピックの時に再開発がなされる。格子状の道路構成部分に、様々な建物を配置した沿道型再開発である。「バンクーバースタイル」と称される集合住宅(計画人口16,000人)などが多く建設されている。・板状の集合住宅を「口の字型」に配置し、中央部や各棟の間に共用の庭が設けられている。中庭には各方向から通り抜けられる遊歩道を設置し、隣接の街区ロッド(集合住宅)とつながる形状が美しい景観を成している。(写真2)・建物の基壇部分には、飲食店舗やテラス等を配置し、中層階には住宅を規則的かつバランスよく配置。上層部にはペントハウス住戸を設け、高級感を演出している。・中央のマーケットエリアと一体的に広場を設け、隣接したレストランなどともリズムよくつながり、快適なまちづくりになっている。(写真3)
3. グランビル・アイランド/1979年から80年にかけて工場や倉庫群をコンバージョンし、約5,000㎡の公共市場に生まれ変わった。内部空間には飲食店・物販店などが並び賑わいを見せている。
1. イエールタウン/・ランドプランニングにおいては、もとの工場や倉庫群の整然とした配置に対し、テラスや歩道、駐車場スペースなどを有効に増設している。
・高層住宅の低層部及び屋上には豊かな緑があり、永続的に維持されている。
2. オリンピックビレッジ/・中庭にあたる部分の地下には駐車場を設け、車を意識させない外観デザインとしつつ、有効的な土地利用を行っている。
報告者 | 加藤聖・川岡功待 |
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視察日 | 令和元年7月13日(土)~14日(日) |
同行コーディネーター | 佐々木宏幸氏 (明治大学 理工学部建築学科専任准教授) |
参考資料名 | 2019米国住宅地開発事例視察調査報告書(加藤聖氏・川岡功待氏)掲載原稿を要約 |