オレゴン州
1. 開発時期は1997~2017年。開発面積60ヘクタール(うち公園4.8ヘクタール)。住戸数2,419戸(戸建住宅475戸、集合住宅1,944戸)。商業施設18,600平方メートル。
2. 住宅地区は40戸/haとし、当初の計画から高密度化が図られた。また、新たなミクストユースを実現するため、一戸建、長屋建、分譲集合住宅、賃貸集合住宅、高齢者や労働者向けの低価格住宅など、さまざまな住戸タイプが提供されている。
3. まちには公園の他にも、広場やオープンスペースなど「緑の拠点」が設けられている。どの住宅からも最大250メートルの距離であり、歩きたくなる仕掛けが施されている。
まちは、駅前から住宅街区まですべて無電柱化され、すっきりとした景観となっている。
1. 戸建住宅街区は、他のニューアーバニズムのまちづくりと同様、表と裏の両面接道が多く、車はアリー(裏路地)からアクセスする。表道路はHOA(住宅所有者の組合)で植栽管理が行われ、美しい街並みを保ち、資産価値を落とさない努力がなされている。(写真2)
2. まち全体の高密度化から、戸建て住宅の宅地規模は、一般的な米国の住宅地規模よりも小さいが、それを感じさせない工夫が行われている。宅盤を表道路より一段上げることで、領域性を強調し、ファサードの奥行き感と高級感を生み出している。
3. 住宅街区では、地上機器はアリーの植栽にまとめて設置されており(写真3)、住宅入口はすっきりしている。アリーがない住宅街区は、家の前の植栽帯に設置されている。
報告者 | 井野善久・宮沢康則・井上利一・石貫秀一 |
---|---|
視察日 | 令和元年7月10日(水) |
同行コーディネーター | 佐々木宏幸氏 (明治大学 理工学部建築学科専任准教授) |
参考資料名 | 2019米国住宅地開発事例視察調査報告書(井野善久氏・宮沢康則氏・井上利一氏・石貫秀一氏)掲載原稿を要約 |