サンフランシスコ
1. ベイストリート・エメリービルの建物は、6~7階建てまである高層階のものが多く、メインストリートは建物で囲まれているような印象を与える。また、建物の高さを所々変化させており、その質感や色も多様なため、飽きることのない、心地よい自然なランドスケープを生み出している。(写真1)
2. メインストリートの一部は、歩車分離がなされており、歩行者にとって車に依存しない生活を可能とするための安全性も考慮された設計となっている。インターロッキングの広い歩行者用遊歩道にはベンチが置かれ、ゆとりをもって造られている。(写真2)
3. 人々が買い物を楽しんでいる姿や歩行者専用の遊歩道上に用意されたテラス席でくつろぐ姿が見受けられた。「ライフ・スタイル・センター」という概念は、商業店舗と住宅がコンパクトにまとめられた歩きのみで完結できる、車に依存しない生活を可能としている都市型居住環境といえる。
1. 店舗と集合住宅が共存し、1階及び低層部分に商業店舗を誘致し、3~4階部分に駐車場、5階以上は284のアパートメントと97のタウンホームで構成。路面店の形態で1階に商業店舗を誘致し、上層階は住宅とし、伝統的ダウンタウンのスタイルを活かしつつ、住民が街歩きをしながら生活全体を楽しむことができる環境を提供する。(写真3)
2. 住民が買い物、通勤、通学、散歩など様々な目的で使う道路を日常生活の基盤として、安全、安心な通行のための機能のみならず、人が集い、憩うための機能をもつ空間を構成。複合型商業開発地ライフ・スタイル・センターの象徴的な概念は、車に依存しない生活を可能とする利便性の高さへ需要が高まっている事を意味する。
3. 近年のシリコンバレーで働くIT関係の新しいライフスタイルを欲している方を対象に、住宅の広さやスペックではなく、勤務地までの距離感や商業施設の充実度といった街の利便性の高さや景観、街のもつブランド等が居住エリアを決める重要な要素となっていることを街並みに反映している。
報告者 | 形部 浩・芝原 良成・窪田 一輝 |
---|---|
視察日 | 平成29年7月14日(金) |
同行コーディネーター | 佐々木宏幸氏(明治大学 理工学部建築学科専任准教授) |
参考資料名 | 2017米国住宅地開発事例視察調査報告書(形部 浩氏・芝原 良成氏・窪田 一輝氏)掲載原稿を要約 |