サンフランシスコ
1. 団地入口両サイドにゲート風モニュメントがあり、そこからメインストリートが続く。(写真1)歩道の両サイドを彩るユーカリ並木は、5m以上の巨木がメインストリートの終点まで連なり、街の風格と歴史を主張している。(写真2)
2. それぞれに個性的なデザインの建物を、緑の量で統一感を維持し、その個性を違和感無く楽しめる。角地の住宅は敢えて植栽を低くして洗練されたファサードを披露し、住宅団地としての品格を高めている。
3. メインストリート中程のラウンドアバウトと終点部にある噴水が庭園風の雰囲気を演出。団地の中の歩道沿いに緩やかな坂道を進むと歩道植栽帯に芝生、ラベンダーや潅木類が植えられ、大きくセットバックされた住宅側は三段植栽がきれいに刈り込まれている。(写真3)
1. 各戸の駐車場は、すべて建物にビルトイン、もしくは建物の横を通ってバックヤードのカーポートに駐車する仕様になっており、街並みの景観の中から車を一切排除できる設計になっている。
2. 湾曲した道路が緑量を強調する効果を出し、街を歩くと、緑の視野の占有率に圧倒される。路上駐車をしている車やバックヤードへの入口に駐車している車があるが、車は住宅地としての点景程度にしか映らない。
3. 中心部の公園は遊具、広場、バスケットコート、テニスコートと様々な年代が集まれる配慮が施され、真新しい遊具の周辺の地面は、ケガ防止のために柔らかいラバー舗装となっている。こうした面も、ただ歴史のある団地というだけでなく、管理面を含め、街を理想的に維持していこうとするHOAの存在を伺わせる。
報告者 | 堀内 孝純・伊澤 睦 |
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視察日 | 平成29年7月13日(木) |
同行コーディネーター | 佐々木宏幸氏(明治大学 理工学部建築学科専任准教授) |
参考資料名 | 2017米国住宅地開発事例視察調査報告書(堀内 孝純氏・伊澤 睦氏)掲載原稿を要約 |