1. ウォーターズ・エッジは、ゲーテッドコミュニティとして形成された集合住宅団地で、住戸は1~3ベッドルームの混成で、2ベッドルームが主体となっている。リンカーン社が定めたレギュレーションを基に、ガーデンスタイルと呼ばれる形式で戸建のイメージを取入れながら計画されており、バーベキュー炉、ジム、プールは必須で、日本式の設備を試験的に徐々に導入している。
2. ゲストハウスとゲストハウス前の自動車転回スペースを中心に東西二つのブロックで構成されている。ゲートは自動車を前提とした大型のもので、東西それぞれのブロック入口に設けられており、西側のブロックは広大な駐車スペースを囲むように住棟が配置されている。歩行者と自動車の空間は明確には分けられていないが、住棟の裏側は自動車、表側は歩行者と入口は分けられている。(写真1)(写真2)
3. コマーシャルな側面ではテキサス州の経済的活況に支えられており、中間層から富裕層の入居を見込んだ充実した施設計画を反映してプールや緑地を含む良好な都市的屋外住空間が整備されている。
1. 開発はリンカーン社によるもので、ダイワハウスは事業パートナー。テクニカルな面はフジタや現地設計事務所等に委託。最終的には投資家への売却を想定している。入居者の契約期間は原則1年。管理費は家賃から賄っており、リンカーン社の住込み管理人4名体制で運営されている。
2. エッジシティ自体、自動車交通を前提として独立した個々の機能施設をパッチワーク的ゾーニングによって構成した街であり、ウォーターズ・エッジのようなゲートで区画されたコミュニティあるいはネイバーフッドと言える単位社会もパッチワーク的に存在するかたちを前提としている。(写真3)
報告者 | 羽賀 匠・壷内 健晶 |
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視察日 | 平成27年5月9日(木) |
同行コーディネーター | 佐々木宏幸氏 (明治大学 理工学部建築学科専任准教授) |
参考資料名 | 2015米国住宅地まちなみ視察調査報告書(羽賀匠氏・壷内健晶氏)掲載原稿を要約 |