すまい・まちづくり設計競技

すまい・まちづくり設計競技 第22回結果内容

1 課題

課題地:茨城県鹿嶋市宮中地内
(鹿島神宮の門前町としての大町、仲町、桜町、角内の一部 約9.18ha)
課題:鹿島神宮門前町の再生をめざしたまちづくり

 鹿島神宮は神代の昔にさかのぼりますと、日本の国を平定したが祭られ、悠久の歴史を持つ常陸国一の宮です。
 その門前町として商業の中心地となり栄えていたかつての街並みも、近年にいたっては周辺地区の開発や幹線道路の整備等により郊外に進出した大型店に消費者が流出し、住宅と店舗が混在したまま衰退しつつあります。しかし、その門前町に鹿島神宮の神官やとして先祖代々住み続け、鹿島神宮を中心とした地域コミュニティを形成して来た地域住民は、衰退しつつあるこの地域の活性化とまちの再生を望んできました。
 これからのまちはノーマライゼイションを意識し、誰にも優しい街づくりが求められます。
鹿嶋市では、まちづくりの基本コンセプトとして「市民・事業者・行政の協働によるまちづくり」を考えています。この地域でも門前町の住民が参加、協力して生活環境の整備と地域経済の活性化を図り、門前町を「賑わいのある安心、快適なまち」として再生できることを目指しています。これを考慮に入れた上で、本設計競技においては、住まい・店舗・駐車場を再配置する方策を用いて、鹿島神宮を中心とした“まちの活性化のための再生計画”のアイデア提案を求めるものです。

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2 審査結果

(1)特選(国土交通大臣賞)
藤田俶宏(東京都/設計事務所) 近藤卓 鶴島孝一 秋山尚 平塚奈保
(2)準特選(まちづくり月間実行委員会会長賞)
二瓶正史(東京都/設計事務所) 岡本哲志 加藤英俊 葛巻恒男
梁暢根 深田裕也
(3)入選(住宅生産振興財団会長賞)
川岸梅和(千葉県/大学教員) 北野幸樹 山根恭介 杉本弘文
山縣乃亜 小泉真規町田有司 矢島広明 澤田勇太
(4)入選(住宅生産振興財団会長賞)
金成真由子(東京都/大学生) 赤嶺学 島ノ江歩 西垣和真
能見友祐 阿部伸太

3 審査結果報告(審査委員長報告より抜粋)

今年度は、門前町としての景観を損なうことなくまちを再び活性化し、この地に住み続けるための住まいと店舗のあり方、そのために必要な施設を課題地内に設けるというまちの再生計画案を求めました。

■審査のポイント
審査にあたっては、提案の内容、独創性、表現力などについて、各審査委員の審査の視点と評価を述べ合いました。これらの議論を通して見えてきた次の評価基準のもとに、優秀作品が選定されました。

  1. 景観形成において、課題地の土地の記憶として歴史性や地域性などをどのように捉えているか
  2. 神宮の森との緑のつながりの空間として配慮がなされているか
  3. 来街者の出会い・ふれあいのために回遊する機能性にどう着目しているか
  4. 空地・空駐車場等の活用をどのように提案しているか
  5. オープンスペースと各通りは有機的関係を持って提案されているか
  6. 参道や各通りの生活道路に安全の配慮がなされているか
  7. 住宅と店舗のそれぞれの独立性は確保されているか
  8. 鹿嶋地域の資源は生かされているか
  9. 段階的整備がイメージされるなど実現可能性が感じられるか

■入賞作品の評価
特選作品、準特選作品は投票において高得点を獲得しましたが、鹿島神宮と一体感のあるまちづくり、町全体に奥行きのある回遊性が確保される、などの点において優れている作品が特選とされました。

スケジュール

応募登録平成16年10月~11月
作品提出平成17年3月
審査平成17年4月13日
表彰平成17年6月

審査委員会(五十音順/敬称略)

●審査委員長
藤本昌也(関東学院大学教授)

●審査委員
和泉洋人(国土交通省官房審議官)
上山良子(長岡造形大学・大学院教授/ランドスケープアーキテクト)
内田俊郎(鹿嶋市長)
小前繁(国土交通省官房技術審議官)
木村秀雄(茨城県土木部都市局長)
工藤和美(東洋大学教授)
斎藤義則(茨城大学教授)
陣内秀信(法政大学教授)
高見沢邦郎(東京都立大学大学院教授)
日端康雄(慶應義塾大学大学院教授)
松島茂(法政大学教授)
三井所清典(芝浦工業大学教授)

主催/後援

●主催
まちづくり月間実行委員会、(財)住宅生産振興財団

●後援
国土交通省、茨城県、鹿嶋市、住宅金融公庫、独立行政法人都市再生機構、
(社)全国市街地再開発協会、(社)再開発コーディネーター協会

●事務局
(財)住宅生産振興財団

第22回登録件数と提出作品数
応募登録:126件  提出作品:34件
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